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株式会社ムーヴ 前田 です。
今日は、社員教育の目的についてお話しです。
先日お客様から「社員教育がうまく行かない」とういう相談を受ける。
自分も経験があることですが、私たちのような小規模の会社にとって、社員教育ほど切実な経営課題はありません。
そもそも、「社員教育」とは仕事の遂行に必要な技術や知識、会社を代表する一社員としての振る舞いを習得するもので、一般的に仕事に必要なスキルはOJTなどである程度取得できるのですが、専門性の部分や社会的な基礎知識に関しては、ある程度本人の補完作業が必要になってきます。
ある会社では、
課題図書を与えて読ませているのですが・・・
感想を聞くと、全く読んでいるとは思えない感想が戻ってくるらしい。
課題図書を与える側は、読書感想を聞きたいわけではないんですがね。
その会社では、もう何年も辛抱強く、その社員の成長を願って指導を続けていますが、こんな状況がこれ以上続くと、指導側の努力にも限界が来てしまいます。
世の中の変化が遅い時代であれば、5年、10年かけて育成するということも出来だろが、今はそういう時代ではない。そこに企業のジレンマが眠っている。
「言われたことをやらない」「勉強をしない」社員をいかに育成していくか、会社は採用した以上、社員の育成に責任を持つべきだし、社員教育を率先して行っていく必要があることは間違いない。
がひとつ疑問も残る。
そもそも、本人の能力を超える要求をしているのではないだろうか。
本人の能力を超える要求をする企業が悪いのだろうか?
ということである。
その本人の能力とは「学習意欲」のことである。
学ぼうとする意欲や自分で調べようとする学習態度のことである。
この「意欲」こそが、能力の源泉であるならば「意欲というものの階層」の存在を知っておく必要がある。
もし「言われたことをやらない」「勉強をしない」社員にもできる雑用だけ与えたとしたら、その社員は学ぶ機会を奪われてしまうだけでなく、学ぶ力を枯渇させる境遇に置かれてしまうのである。ますます「学ぶ意欲の高い社員」との能力の格差が広がってしまうことになる。
「社員教育」が仕事の遂行に必要な技術や知識、会社を代表する一社員としての振る舞いを習得することが目的であれば、その前に社員ひとりひとりの「学習意欲」について自社なりの指標を持つことが必要なのではなだろうか。